はじめに…
腰痛持ちの方がすごく増えています。増加の背景としては、デスクワーク量の増加やスマホやゲームなどの使用量増加などが挙げられます。他にもコロナウイルスによる運動量の減少などもあります。世の中が便利になってくるとその分、身体を使わなくなってきたりするのでこのような症状の方が増えてきた印象があります。このケア方法が少しでも腰痛持ちの方のためになればいいなと思います。それでは本題に入っていきたいと思います。
腰痛でケアするべき場所とは…
腰痛で1つとっても原因は様々ありますし触っても大丈夫なもの触っちゃいけないものもあります。まずは触ってはいけない腰痛についてお話します。もちろんが1つ当てはまったからといって必ずこれというものではありません。
・チェック項目
🔲 発症年齢20歳未満または55歳以上
🔲 近々での外傷歴(高所からの転落など)(骨折)
🔲 時間や活動性に伴わないもの(楽な姿勢が無いなど)(悪性腫瘍)
🔲 腰部~胸部に移動する痛み(大動脈解離)
🔲 悪性腫瘍の病歴(悪性腫瘍)
🔲 長期に渡るステロイド剤の使用歴、HIV感染の既往(細菌感染リスク)
🔲 原因不明の体重減少(悪性腫瘍)
🔲 脊椎の変形
🔲 発熱(感染症)
🔲 膀胱直腸障害
これらがいくつも当てはまる場合は整体や整骨院ではなく病院に一度かかった方が良いかもしれません。
では、腰痛でケアすべき場所ですが、今回は3つお伝えします。
1.腸腰筋 2.臀部 3.横隔膜 の3つです。
1.腸腰筋
腸腰筋は大腰筋と腸骨筋の2つの筋肉から構成されています。大腰筋は腰椎から大腿骨内側の小転子と呼ばれる場所に腸骨筋は腸骨窩から小転子に付着します。特に大腰筋は上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉です。腸腰筋はインナーマッスルと呼ばれ身体を支える役割のある筋肉です。腸腰筋がうまく働かなくなることで身体を支えられなくなりアウターマッスルなどで身体を支えてしまい腰などに負担をかけてしまいます。
2.臀部
臀部には様々な筋肉が付着しています。大臀筋や中臀筋、小臀筋、外旋筋腱板、大腿筋膜張筋などがあります。これらは股関節の運動や骨盤の安定性に働きます。特に大臀筋は腰部にある胸腰筋膜という膜と連結しており大臀筋に負担がかかると腰部にも影響が出やすくなります。他の臀部周囲の筋肉もうまく働かなくなると骨盤帯が安定せず腰部や股関節に影響が出ます。
3.横隔膜
猫背の所でもご説明しましたが横隔膜がうまく働かなくなることで腹圧の調整などがうまくできずインナーマッスルなどの働きが悪くなり腰部に負担をかけてしまう原因になってしまいます。
セルフケア 3選
では、実際のケア方法をお伝えします。
【準備するもの】
料理などで使うめん棒(無くても大丈夫です。)
1.腸腰筋
腸腰筋は直接は触れないため間接的にアプローチします。
骨盤の横に上前腸骨棘という出っ張りがあります。そこから指3本分内側に入った所に腸腰筋があります。
【やり方】
①椅子などに腰かけます。
②腸腰筋部分にめん棒または親指を当て息を吐きながらグーっと押さえます。
③そのまま押さえた状態で少し揺らす。
④痛いから痛気持ちいいに変わったらOK!
⑤これを左右両方行います。
2.臀部
先程の上前腸骨棘の斜め下あたりに大転子という出っ張りがあります。その間の部分を触っていきます。
【やり方】
①椅子などに腰かけます。
②まずは足を下ろした状態で上前腸骨棘と大転子の間の部分にめん棒を横に向きに当てるか、親指を当て息を吐きながらグーっと押さえます。
③痛いから痛気持ちいいに変わったらOK!
④次にできる方はケアする方の足をお姉さん座りの様に足を横に上げます。同様の場所にめん棒を横向きもしくは親指を当てグーっと押さえます。(結構痛いです💦)
⑤こちらも痛いから痛気持ちいいに変わったらOK!
⑥これを左右両方行います。
【注意事項】
・お姉さん座りの体勢がきつい場合は無理に行わないで下さい。
3.横隔膜
横隔膜は胸郭(胸椎、肋骨、胸骨で囲われた部分)の底に膜の様に覆っています。こちらも間接的に触っていきます。
【やり方】
①椅子などに腰かけます。
②みぞおち辺りの肋骨部分に手を這わせます。
③5秒間かけ息を吸い、5秒間かけ息を吐きます。吐くと同時に這わせた手をグーっと押さえていき、少し外に開きます。
④次に親指1本分ずらして③を行います。
⑤これを4~5回繰り返す。
【注意事項】
①息を吸う時は手を添えるだけ!押し込まない!
②息を吸いながら背筋を伸ばす。
③指が入っていかない方は仰向けで行う。
いかがでしたでしょうか?もちろんこれが全てではないですがこのようなことからケアを行っていきましょう!